ポリフェノールと聞くと、
- 抗酸化作用
- 美肌
- アンチエイジング
など、とくに美容に関する印象を持たれると思います。
ポリフェノール、とひと言でいってもじつに様々な種類があります。その数なんと8,000種類以上とも。
それら共通するポリフェノールの特徴として抗酸化作用という働きがあります。じつはポリフェノールの抗酸化作用が加齢臭軽減につながる重要な要素となり得ます。
そこで今回は、
- ポリフェノールが加齢臭の軽減する理由
- おすすめの加齢臭向けポリフェノール成分
- 忙しい現代人が失敗しない加齢臭対策
について紹介していきます。
ポリフェノールはなぜ加齢臭にいいの?
ズバリ、それはポリフェノールの抗酸化作用によるもの。
抗酸化作用とは、人間の老化や動脈硬化といった生活習慣病を招く活性酸素を抑える働きをすること。
ちょっと難しい話ですが、
人は歳をとるにつれ、パルミトオレイン酸と過酸化脂質の2つの物質が皮脂腺の中に発生するようになる。
そして、その2つの物質が結びつき、皮脂が分泌され、さらに空気中の酸素により酸化する。
その結果、ニオイのつよい加齢臭となります。
先に挙げた過酸化脂質は活性酸素が大量発生すると増加します。つまり、加齢臭の臭いの強さは活性酸素の量がキモになっていると言えます。
それならば、なるたけ活性酸素を増やさない生活を送るべきです。
しかし現実は甘くなく、現代社会人…とくにサラリーマンはその活性酸素を増やす日常を送ることを強いられています。
活性酸素を増やす日常とは?その事例を以下にまとめました。
サラリーマンが日常で活性酸素を増やす3つの要因
加齢臭を発生させる年代で、活性酸素が発生させてしまう要因3つを以下に挙げてみました。
ストレスをもうガンガンにため込む
ストレス社会のこの現代で、ストレスを感じずに生きられる人はほぼいません。
政治家だって、社長だって、芸能人だって、あんなにいい暮らしをしてても日々ストレスの連続でしょう。
…と、まぁ人はどうであれ、なにより自分がツライですよね、毎日。
ストレスをため込めばため込むほど、活性酸素が増加する。その結果、過酸化脂質が増えてしまう…なんとも世知辛い世の中です。
そう考えると、一体何のために私たちは生きているのかって思います。こんな社会に生きてるのだから、加齢臭が発生しても当然です。あなたは決して悪くはありません。
しかし、誰が良くて誰が悪くてもお構いなしに加齢臭は発生する。これが現実なんです。
タバコの吸いすぎ
たばこには約4,000種類のニオイ成分が含まれているそうです。
中でもアセトアルデヒドなどは体臭を強くし、活性酸素の増加にも繋がる物質とされています。
そして本記事を書いている段階でマールボロが10円値上げになったばかり。加熱式タバコも含め、さらなる増税を検討されてるとかで愛煙家はますます肩身が狭くなる一方です。
…ですが、そんなタバコは百害があって一利もないです。
- 健康面
- 金銭面
- 火災面(火種・寝煙草)
~などざっと挙げるだけでもこれだけの影響があり、良い面が見つかりません。
挙句の果てには、ニオイ成分満載で加齢臭まで強くする要因にも。
受動喫煙や値上げ、喫煙場所の問題など、タバコを気軽に吸うにも息苦しい時代になってます。そこまで煙草にこだわる理由はなんでしょうか。
- 狭い喫煙場所に追いやられ、
- 安くないお金を支払わされ、
- 吸わない人には煙たがられ、
…そう考えると喫煙するってツライですよね。本人が気づかないだけで、逆にストレスになってるかも知れない。
本気で臭い対策したいなら今すぐ禁煙しましょう。
呑みすぎ
肝臓がアルコールを分解する際にも、活性酸素が発生します。
少量のお酒を嗜む(たしなむ)ことはストレス解消の面もありますが、かといってベロンベロンになるくらい大量に呑むのは話が別。健康にも良くありませんしお金もかかる。さらには活性酸素を増加させることにつながります。
…サラリーマンならどれもよくある日常だった
私も書いてて思いましたが、上記3点はまさに典型的なサラリーマンによくある日常でした。
ストレスを発散しているつもりが悲しいかな、
- 逆に活性酸素を増やし
- 健康を害し
- 加齢臭も強くする‥
〜という悪循環に陥って(おちいって)いるのです。
加齢臭のせいでおやじ臭いと言われるなんて最悪です。娘さんを持つお父さんならわかるはず。
もう年齢も年齢です。どうしたらいいのでしょうか?
どうすれば活性酸素を減らせるの?
活性酸素は体外には出ません。
加齢臭ケアをするなら体の内側からのケアが大切になってきます。活性酸素を軽減する方法の前に、その活性酸素自体について少し学びましょう。
活性酸素について
酸素が体内に取り込まれエネルギーを生みだす過程でつくられるのが活性酸素です。
活性酸素は体内の不飽和脂肪酸と結合して過酸化脂質を作りますが、これが老化や発がん、動脈硬化などに影響を与えることが分かっています。
一方、活性酸素には、殺菌や薬物の解毒、生活滑性物質やホルモンの合成など大事な役割も果たしています。
出典:書籍 40代からの気になる口臭・体臭・加齢臭 - 監修:五味常明(発行所 旬報社)
呼吸するだけで活性酸素は発生します。
なので発生を抑えることよりも、活性酸素を減らす努力が必要です。
活性酸素に対抗するポリフェノール
活性酸素によってダメージを受けた細胞を再生するには、抗酸化作用があるものを摂取すること。
その抗酸化物質の代表的な成分がポリフェノールです。ポリフェノールといっても様々な種類があるのをご存知ですか?
その中で加齢臭対策として使用されている成分を以下に挙げます。
ポリフェノール成分 | 含まれているモノ |
カテキン | 緑茶、ワイン、りんご、ブルーベリー |
セサミン | ごま |
タンニン | 柿、赤ワイン、バナナなど |
サポニン | ごぼう |
ルチン | そば |
イソフラボン | 大豆や大豆加工品(納豆、豆腐など) |
アントシアニン | ブルーベリー、カシス、ナス |
上記の成分はポリフェノール成分のほんの一部。
ポリフェノールは様々な種類があり、体に与える作用は異なりますが、抗酸化作用があるという面では共通しています。
抗酸化作用以外にもポリフェノールにはニオイを取り去る作用もあり、ポリフェノールの種類によって臭いへのアプローチが異なります。
ポリフェノールについて予備知識
そもそもポリフェノールとは、お茶の葉や、ブドウの皮の色の濃い部分に含まれている成分です。
これは太陽の紫外線や酸素などにさらされる最前線にあり、葉や果実を酸化しないよう守っている成分がポリフェノールです。
そこで加齢臭対策におすすめなポリフェノール成分を以下に挙げます。
加齢臭におすすめなポリフェノール
加齢臭におすすめなポリフェノールは
- コーヒーポリフェノール
- 柿タンニン
- 茶カテキン
が挙げられます。
その中でも特におすすめは「柿タンニン」
柿タンニンとは柿渋の渋み成分のこと。その柿タンニンに含まれているポリフェノールは赤ワインの20倍、なんと緑茶の70倍以上を含んでいるとされています。
柿タンニンの働き=汗に含まれているアンモニアなどのアルカリを中和し、不快な臭いを軽減する作用がある。
また殺菌作用も含まれていることから、ニオイ軽減にも繋がります。
ポリフェノールは複数種類あるとなおよし
じゃあ、ポリフェノールは柿タンニンひとつが含まれていればいいの?‥と思いがちですが、そうとも言えません。
ポリフェノールの働きをたとえると、悪臭を包み込む網のような役目です。そして成分によって網の大きさや形が異なります。
これはスキンケア用品にも言えますが、ポリフェノールは使用する人によって効果の出方に差異が生じます。体臭の原因は加齢臭の成分であるノネナール以外にもあるのです。
そのため、柿タンニンではとれない臭いもあります。
そのため、コーヒーポリフェノールや茶カテキンなど、ちがう成分を複数含むことで、様々な角度から臭いを取り去るというアプローチ方法になります。
次項では加齢臭軽減について具体的にどうするのか、書いていきます。
加齢臭を取り去るには具体的にどうすればいいの?
加齢臭を軽減するには、
- 活性酸素を減らすようにするのが良い
- 抗酸化作用のあるポリフェノールを摂取することが良い
ということをこれまで説明してきました。
そして、
普段の生活で我々が加齢臭を軽減していくには、
- ストレスを感じない生活する
- たばこを吸わない
- お酒をあまり飲み過ぎない
- 食事では肉を食べずに抗酸化作用のあるものを摂取する
ということが挙げられます。
よくよく考えてみるとそれは健康な生活をすることと同じこと。
しかし、そうした理想的な生活を送るには、その人の働く環境や生活環境が多いに影響します。
健康的な生活も、加齢臭対策も、継続できる事が大切
そのため無理がないように少しずつ対策を進めていくことです。
対策としては一件遠回りな気がしますが、実はそれが一番の近道。
- お酒やタバコを少しずつ減らす
- 食事面では、脂肪分のあるお肉やバターなどの摂取を減らす
- 抗酸化作用のある野菜をなるべく摂取する
それが難しいようであれば、抗酸化作用をサプリメントで補うのもいいでしょう。
対策のコツとして、全てのことを一気に開始するよりも、はじめやすい方法からスタートすると無理なく続けられると思います。
手軽でかんたん、続けやすい事が何よりも大きな利点です。本気なら検討の余地ありです。
まとめ
ポリフェノールという成分には美容のみならず、加齢臭を抑制する作用も期待できる。
その働きには、活性酸素を抑制する抗酸化作用によるものと、悪臭を包み無力化させる作用が。即効性こそありませんが、続けやすく日々の生活では補いづらい栄養素もカバーできる点も魅力です。
加齢臭の一番の原因は生活習慣に起因する。
ある意味、自分が楽に感じることを繰り返す日常化で加齢臭は生まれている、としても言いすぎではありません。
スメルハラスメントなる言葉が浸透しつつある現代。臭いケアを怠るのは人間的にもだらしがないと思われて当然の時代です。
たかが臭い、されど臭い…では済まされない時代に向かってます。
様々な企業で体臭ケアを見据えた環境改善が始まっています。いままでは許されていたことが許されない環境へと変わっています。
体臭を気にしないことは、周囲の人にも迷惑をかけ続けてきたことにも目を向けない、気がつけない人です。
そういう人は「そんな、たかがニオイなんかで‥」と思うでしょう。
この記事を書いている間にも、2017年10月25日夜のNHKテレビ番組「クローズアップ現代」に、現代社会の体臭問題とケアの現状が取り上げられていました。非常に興味深い内容でした。
40代の価値観と、いまの若い人との価値観は違います。自分だけの物差しではこれからの時代、通用しないことが増えてきます。
体臭もしかりです。
あのNHKでも特集するくらい関心が高まっている昨今。しかるべき知識を得て加齢臭対策をしましょう。
体臭なんかで人間的評価をされない、下げられる、なんてつまらないことです。
サプリメントでも対策を講じることができます。まずはやってみることからはじめましょう。