臭うと臭わない汗の判別法-重要な汗腺の再吸収と対策法

 

 

夏の暑い日や、運動後の汗のニオイが気になりませんか?

 

日本人は年々体臭に敏感になっています。スメハラ(スメルハラスメント)なるワードも近年生まれてしまったほど。

 

会社で肩身が狭い方もいらっしゃるでしょう。私はそれほど長く生きてませんが、一昔前はそこまで体臭に世間の意識がいってなかったような気がします。

 

昔と違い、女性が職場で活躍する時代へ。

 

本来、女性の方が男性よりもニオイに敏感。けして脅すわけじゃないけど、女性社員に体臭がクサい人って自分が思われてたら最悪…です。そうならないため、体臭対策をキチンとする必要がある。

 

体臭のニオイの原因は汗と皮脂。

 

ご存知でしたか?皮膚からでる汗は、におう汗とニオわない汗があることを。

 

今回は臭わない体臭を目指すための汗のかきかた、を見ていきたいと思います。

におう汗とにおわない汗の違いって?

 

 

におう汗は汗腺の機能が鈍っているため、水分と共にミネラル分などが汗に含まれています。

 

におう汗の特徴として以下の

  • 蒸発しにくい
  • 体外にでるとベタベタ
  • 皮膚にのこりやすい

〜があります。

 

そもそも人間は皮膚から汗を排出し、気化熱の効果により体温調節をしています。(温度にして36〜37度程度)

 

したがって汗が蒸発しないのはよくありません。汗が蒸発しない=スムーズに体温調節が行われなくなり、体内に熱がこもりやすくなります。

 

人間の皮膚には常在菌が存在している

 

体臭にかかわるとされる皮膚の常在菌。その繁殖を抑えるためには、皮膚表面を酸性に保ったほうが良いと聞いたことありませんか?

 

汗からでるミネラルはアルカリ性であり、皮膚上にミネラルを含んだ汗が残ることによってアルカリ性に傾いてしまいます。

 

そのため汗のにおいが強くなる傾向があると。

 

その反面、におわない良い汗は、汗の成分が水分とわずかな塩分のため、皮膚に排出されても蒸発しやすく、体温調節もスムーズに働きます。

 

におう汗、におわない汗。‥といっても、自分の汗臭に自分自身が慣れてしまい、どんなニオイかわからない人も多いでしょう。

 

次の項では良い汗と悪い汗を簡単に判別する方法を紹介します。

 

悪い汗の判別方法はリトマス試験紙

 

 

自分の汗って、におう?におわない?

 

気になって仕方ありませんよね、なにせこの記事をご覧になっている方は自身の体臭に少なからずコンプレックスを持っている方ですから。

 

大丈夫です、リトマス試験紙ですぐわかります。

 

…とその前にリトマス試験紙。小学校の理科の時間以来使っていないひとがほとんどだとおもいます。リトマス試験紙という名前は覚えてるけど、あれってどこで買えるの‥!?ご心配なく100円ショップやドラックストアでも販売されており普通に入手できました。(実際、私は某ドラッグストアで入手できました)

 

値段もリーズナブル。自身の体臭が気になる人はぜひ試してみてください。目に見えない体臭のことで悩みつづけるより、モノで判別できます。気持ちがラクになりますよ。

 

それではそのやり方です↓↓

 

リトマス試験紙で判別してみよう

 

まんま小学校の理科の復習ですが、自分の汗が酸性ならリトマス試験紙の色は変わりません。いっぽう汗がアルカリ性に傾いていると試験紙は青く変色します。

 

リトマス試験紙の色の変化

悪い汗

におう汗

(変わらず)

良い汗

におわない汗

 

~となります。この試験でわかるのは、自分がミネラルなどが含まれた汗をかいているかどうか、です。

 

もし、ご自身の汗でリトマス試験紙が青色に変わるようであれば、ニオイやすい汗をかいている可能性が高い、ということです。

 

におう悪い汗のメカニズムについて

 

 

汗のニオイについてもう少し深く掘り下げましょう。そもそも、におう汗ってどう作られるの?

 

良い汗腺の再吸収の場合

 

 

実は、人間の汗の原料は皮膚血管を流れる血液です。

 

血液には赤血球などの血球、ミネラルなどのカリウム、ナトリウムなどが含まれてます。

 

運動など身体を動かした際に体温があがると、血球を除く血漿をくみ取ります。血漿に含まれるミネラル分を血管にもどし、のこりを汗腺から汗として図のように排出されます。

 

この機能を「汗腺の再吸収」といいわれており、いい汗をかく人はその循環が上手くいっています。

 

汗腺の再吸収が上手く循環されていると、水分とわずかな塩分汗として皮膚面に排出されます。

 

悪い汗腺の再吸収の場合

 

 

汗腺の機能が鈍ってしまうとミネラル分を再吸収できず、汗と一緒に排出されてしまいます。

 

ミネラルの中にはアンモニアなどの老廃物も含まれており、ミネラルを多く排出することにより汗のニオイを強くしてしまいます。さらに皮膚の表面をアルカリ性にしてしまい、常在菌が繁殖しやすい環境にしてしまいます。

 

急な発汗した汗は臭くなる

 

人間の体の約半分の汗腺は働いておらず休眠汗腺と言われています。

 

さらに運動不足などで汗をかく機会がなければ、汗腺はどんどん退化していき休眠汗腺を増やす結果となってしまいます。

 

その結果、働いている汗腺(能動汗腺)のみで汗を出そうとするため、大量の汗をかくと汗腺の再吸収が上手く働かなくなってしまいます。

 

そのため汗の濃度が濃くなってしまい臭い汗になってしまうのです。

 

悪い汗をかいてしまうのはこんなことからかも!?

 

アルコール

 

アルコールは肝臓での代謝によりアセトアルデヒドに変えます。アセトアルデヒドは皮膚の血管を拡張したり、体温調節中枢に働いたりして直接汗腺活動を高め発汗量を急激に増やしてしまいます。

 

また加齢臭がでる年代になると、アルコールが分解されたアセトアルデヒドと皮脂腺の中のノネナールと混ざりあうことで加齢臭はさらに悪臭へと変化します。

 

そして過度な飲酒は活性酸素を発生させることに繋がるため、過酸化脂質も増加してしまいます。

 

‥と、ここまで書くとアルコールは体臭にとって全くの悪というイメージになりがちですが、そんなことはありません。

 

少量たしなむ程度の飲み方ならばストレス軽減にもなり活性酸素を減らす働きもあります。しかしそれはあくまで少量という条件つきですので呑む量には十分注意しましょう。

 

良い汗をかくために

 

 

良い汗をかくために注意することは何でしょうか?以下にまとめてみました。

 

汗腺の働きをよくするために運動をしよう

 

汗をかけばかくほど汗腺には良いとされています。

 

特に常時エアコン完備のような空間にずっと長くいると、夏でも汗をかかない人は腕や足の汗腺の機能が衰(おとろ)えてしまいます。

 

勤め先がそういう環境だという方は、仕事終わりなど空いている時間に、なるべくジョギングやウォーキングなどで汗を流し、汗腺をできるだけ働かせるよう心がけましょう。

 

岩盤浴もおすすめ

 

ふだん汗をかく機会がない方には岩盤浴もおすすめ。

 

岩盤浴は岩盤に全身で横たわることで温熱刺激をあたえます。よって全身の汗腺の機能を高めることが期待されます。同時にリラックス効果も期待でき、体臭軽減に良いのでおすすめです。

 

ストレスを改善する精神発汗をなくそう

 

人間はストレスを感じると体内に活性酸素が発生します。

 

活性酸素とは、体内に侵入してきた細菌などを排除する作用もありますが、動脈硬化などを引き起こすほか、生活習慣病や老化を促進させる原因となるものです。

 

また活性酸素は皮脂を酸化させることによりニオイを強くします。そうすると以下のような負のスパイラルが…

 

ストレスで自身の体臭が強くなる。

体臭で余計なストレス発生。

周囲の人間関係にも悪影響…とろくなことがありません。

 

しかもこの手のストレス問題は考えれば考えるほどドツボにハマりやすくなるもの。はじめは体臭問題だったのにヘタするとそれだけじゃすまなくなるかも。ストレスって非常にやっかいです。

 

なにも体臭だけの要因にとどまらない現代のストレス問題。「ストレスをなんとかしましょう!!」と書くのはとてもカンタンですが、かくゆう書いてる側もストレスを日々感じます。

 

ストレスをため込まない秘訣や思考もたくさんあると思いますが、できるならもうやっているハズです。意図しない事やタイミングで起こるのがストレスです。人間生きていれば誰でもストレスを感じるのです。地位や立場関係なく。

 

‥とつい本音を書いてしまいましたが、ストレスをため込まないことは大切です。まずは意識することが大きな一歩となると思います。

 

毎日の入浴で汗腺トレーニングをしよう

 

毎日入る入浴の際にかんたんにできる汗腺トレーニングがあります。

 

汗腺機能の向上には手足を温める「温熱刺激」がおすすめです。毎日家のお風呂で行うことができるのもうれしいポイント。効果を実感できるまで続けてみるのがコツ。

 

 肉中心の食生活をやめよう

 

肉類や乳製品などの動物性脂質の食品は活性酸素を発生させ、皮脂腺やアポクリン腺を刺激する為、ニオイが強くなりやすくなります。

 

また動物性脂質には乳酸が多く含まれています。過剰な摂取は控えましょう。野菜も摂取しバランスの良い食事を心がけましょう。

 

まとめ

 

 

悪い汗をかく人の多くは、汗をかく機会が少なく、汗腺の働きがおとろえています。

 

そのため日々運動をすることや、汗腺トレーニングを行うことで効率よく汗をかけるよう心がけることが大切です。体臭のことで深く考えすぎないよう、ストレスを発散することも重要です。

 

コツは、今のご自身が無理なく取り組める対策方法からはじめて見ること。無理なく続けられるようになってから高みを目指しましょう。